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赤坂の社労士事務所

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社会保険労務士法人赤坂経営労務事務所
代表社員 大澤 彰

年金の債務超過論

労働・社会保険・助成金

 今週、勉強会で年金の債務超過について経済誌の資料をもとに研修が行われた。
 マスコミに頻繁に登場した「年金破綻論」、「公的年金には530兆円の債務超過がある」という債務超過論である。
 あらかじめ保険料を積み立てておく積立方式と、その時々の保険料を年金給付に回す賦課方式では、まったく財政方式が違う。
 わが国の年金制度は、賦課方式である。
 賦課方式から積立方式へ移行するとすれば、それは巨額の積立金が不足する。
 「巨額の債務超過がある公的年金はすでに破綻している」との認識は、賦課方式と積立方式を混同した初歩的な勘違いらしい。
誤解のポイントは、賦課方式と積立方式の混同にあるようだ。
 04年の年金改正で保険料の段階的引き上げ(2017年度上限設定)、マクロ経済スライドによる給付抑制、基礎年金部分への国庫負担比引き上げが決まっており、賦課方式の基本を押さえて、確認すれば、債務超過という考えは出てこない。
 この債務超過論が出てきたときには、賦課方式の基本を押さえた議論かを見極めることが重要だ。

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