6f62966b1de45c12514a6c6fa30f94fb_m-1
赤坂の社労士事務所

福岡市中央区赤坂の社労士事務所「赤坂経営労務事務所」の
COLUMNです。
労働・社会保険の諸手続や助成金活用、給与計算、就業規則の
整備、評価・処遇制度の構築など、人に関わる分野から経営を
サポートいたします。
社会保険労務士法人赤坂経営労務事務所
代表社員 大澤 彰

服務規律を充実させることの大切さ

就業規則

 社員の勤務態度について問題があるA社の社長から、その対策について相談がありました。具体的には、以下の通りです。
・当社では、飲酒運転の禁止について日頃呼びかけているが、社員がきちんと自覚しているか不安である。
・社員が勤務時間中に社員の携帯電話で通話したり、携帯電話でカメラ撮影してブログに投稿したりしている。周りの社員も迷惑になるし、情報漏洩の面からも気になっている。

 多くの会社では、就業規則に服務規律を定めています。
 まず、服務規律は、社員が遵守すべき事項を定めたものです。例えば、酒気を帯びて就業しないという極めて当たり前のことから、セクシュアルハラスメントに関する内容、営業秘密(トレードシークレット)や個人情報の漏洩の禁止についても記載しています。
 何が禁止されているのか、されていないのか常識でわかるだろうと思われるかもしれませんが、トラブルになった場合、「明文化されていない以上、禁止されていない」という判断になりがちです。つまり、たとえ常識と思われる事項があったとしても、就業規則上は逐一書いておかないことには通用しないと考えておくべきです。
 特に最近では、SNSによる情報漏えいや炎上騒ぎが頻発しています。
 こうした服務規律を破るとどうなるのでしょうか?
 社員が服務規律に反した場合は就業規則違反となるため、当然、懲戒処分に値しますが、いいかえれば、服務規律に明記されていない事項に関してはそのかぎりではありません。 たとえ業務遂行に支障が出たり、会社に何らかの損害を与えたりしても、懲戒処分に問うのが難しくなるケースもあります。だからこそ、服務規律をたえず充実させておく必要があるのです。
 また就業規則に服務規律を詳細に記載し、社員が遵守することは、①対外的な信用面、②リスクヘッジ、③優秀な人材の確保・定着など様々な効果があります。
 人間関係の基本は「信頼」関係です。そして「秩序」です。
 信頼しあえる正しい秩序を構築し、全社員が理解し、納得して会社のために寄与する体制を作ることが重要です。
 そのために欠かせることができないのが、服務規律なのです。

Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.