少々刺激的な題名を持つ本書は、ノモンハン、ガダルカナル、インパールなど第2次世界大戦における旧日本軍の戦闘を研究したものです。
日本軍の数々の失敗に共通しているのは、現実から目ををそらそうとする姿勢です。
これら戦闘の詳しい内容は、読む者に重くのしかかってきます。信じられないような過ちが繰り返され、そのせいで多数の兵士の命が失われているからです。
この本は「失敗の本質」と題して、日本軍の本質こそがこれらの失敗の原因であったことを説いています。
論理ではなくその場の空気が議論を決めてしまうことの危うさ。狭い戦略の選択肢。人的ネットワーク偏重の組織構造。経験による学習を無視した組織。
この本を読んで、「ウチの会社でもあるな」と思う方もいるのではないでしょうか。例えば賭けのような営業方針を強行して失敗し、ダメだった時の次善の策を用意しておらず思考停止に陥ってしまう。
甘い見通しで失敗を繰り返した日本軍に通じるものがあると。
3・11の震災以後、私達が今後変わるためにはご一読をお勧めしたい本です。
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「失敗の本質」
